駐車場事前予約へ実証実験 尾鷲市観光対策、有料化へ 三重

【赤コーンを設置し、実証実験の準備を進める市職員ら=尾鷲市三木里町の第一駐車場で】

【尾鷲】三重県尾鷲市三木里町など3カ所の駐車場で10日から、観光客用の駐車場を事前予約制にする実証実験を始める。市は有料化の導入を進めており、利用状況などの結果を基に今後の運営体制について結論付ける予定。

市によると、観光客増加に伴うマナー違反などの抑制策として、駐車料金の徴収に向けた市駐車場条例の制定を目指している。同町などでは区画外への駐車やごみの投棄などが見られ、運営管理費も課題となっていた。

実証実験では、条例案で提示された三木里海岸エリアの第一駐車場と長柄駐車場、九鬼町の観光駐車場の計79台分を事前予約制にする。6月1日までの午前6時―午後6時、乗用車などを無料で止められる。

利用者は、中部電力ミライズコネクトの駐車場予約サイト「特P」に会員登録。各駐車場のページから利用日と車種を選んで予約し、赤コーンが並ぶ区画に駐車する。利用後は、ネットで利用者アンケートに答える。

特Pはゲートレス駐車場で、精算機やカメラを設けない入出庫が自由なシステム。不退去車両には特P側から電話で警告するが、無断駐車の防止は難しい。市商工観光課は「利用者の性善説に頼るしかない」とする。

条例案では、三木里海岸エリアの駐車場2カ所は一日2千円、九鬼町の駐車場は一日千円を徴収する。本年度中にも適用したい考えで、市商工観光課は「地域に合った管理体制を探り、スムーズに移行したい」と話す。

特Pカスタマーサポート=電話0800(800)7808=からでも予約できる。