高さ約5メートル「海上綱渡り」盛り上がる 熊野・二木島港で「ほうばい祭り」

【腕力だけを頼りに綱を進む参加者=熊野市二木島町で】

【熊野】熊野市二木島町の二木島港で4日、初夏の風物詩「第20回あら!さかな熊野灘ほうばい祭り」があった。海面から高さ約5メートルの「海上綱渡り」など、多彩な催しで町がにぎわった。

ほうばいは、熊野地方の方言で「同朋」を意味する。300余年続いた舟競漕「二木島祭」(休止中)から派生し、平成14年に地元の荒坂中OBらでつくる地域おこし団体「荒志」が始めた。

会場には、市特産「さんまずし」やタコスなどを提供する19の露店が集結。先着300食で町産養殖ダイの「鯛汁」が振る舞われたほか、地域の子どもらによるダンスや和太鼓演奏もあった。

海上綱渡りには、高校生以上の部に30人、中学生以下の部に15人が参加。全長40メートルの綱にぶら下がり、進んだ距離を競う。参加者らは声援を受けながら、自慢の腕力を存分に発揮した。

高校生以上の部は33メートルを記録した伊勢市の会社員加藤元章さん(48)が優勝。大会2連覇、3度目の優勝で「若者にはまだ負けられない。来年はもっと良い記録を出したい」と話していた。