「伊藤傳七翁記念館」を全面改修 四日市工高100周年記念、完成祝う 三重

【改修工事が完了した「伊藤傳七翁記念館」=四日市市日永東の県立四日市工業高校で】

【四日市】三重県四日市市日永東の県立四日市工業高校(嶋田和彦校長)で7日、創立100周年記念事業の一環として取り組んできた「伊藤傳七翁記念館」の全面改修工事完了を祝う式典があった。同記念事業実行委員会(田中正美実行委員長)主催。

【テープカットをする(前列左から)嶋田校長、鎌田さん、田中実行委員長=四日市市日永東の県立四日市工業高校で】

嶋田校長と同校鵜ノ森同窓会会長の田中実行委員長、改修プロジェクトに携わった建築科の男女生徒8人がテープカットをした後、生徒らに館内を公開した。

同校は大正11年に四日市商工補修学校として創立され、昨年100周年を迎えた。それに先立って、鵜ノ森同窓会とPTA、学校の3者で記念事業実行委員会を結成。生徒から老朽化していた教育施設「伊藤傳七翁記念館」整備の要望があり、同窓会が費用を支援する形で同館のリニューアルを記念事業として実施した。

記念館は鉄骨2階建て、延べ床面積約1000平方メートル、昨年12月に着工して4月に完工した。改修費は約5800万円。建築科の生徒が設計を担当し、男女別のシャワー室や洋式トイレ、洗濯室、宿泊室、エアコンやプロジェクターの設置など、各部活動の生徒からの要望を反映している。

建築科3年の鎌田偉吹さん(17)は「記念館の改修に携わるという貴重な機会を与えられ、得るものが多かった」、田中実行委員長(70)は「当初の雨漏り修繕から大規模な改修工事になった。伊藤傳七翁の偉大さを再認識できた」と、それぞれ話していた。