伊勢茶振興で特別委 三重県議会が設置検討、条例制定も視野

三重県議会が伊勢茶の振興を目指す特別委員会の設置を検討していることが7日、関係者への取材で分かった。関係条例の制定も視野に、伊勢茶の消費拡大に向けた方策などを議論する方針。

関係者によると、特別委の設置は、最大会派の新政みえ(21人)と第2会派の自民党(19人)に所属する議員らが検討している。近く開かれる代表者会議で設置を提案する見通し。

県議会では令和3年、超会派の議員らでつくる「茶業及びお茶の文化振興議員連盟」が発足。生産者と意見交換したり、茶の淹れ方教室を開いたりして消費拡大の方策などを探ってきた。

県によると、県産茶葉の生産量は全国3位を維持しつつも減少傾向にある。令和4年分の荒茶生産量は5250トンで、静岡県(28600トン)や鹿児島県(26700トン)との開きも大きい。

自宅で茶を入れたり、客に茶を提供したりする機会が減ったことなどが生産減少の背景にあるという。特別委はこれらの課題を踏まえ、茶文化の普及に向けた検討も進めるとみられる。

また、特別委では、伊勢茶の振興を目指す条例の議員提出についても検討する見通し。これまでも、伊勢茶による乾杯を促す条例の制定などを求める声が一部の議員から上がっていた。