「序盤から攻めていけ」試合前に東監督からもらった言葉を胸に刻み、昴学園の3年生捕手青木は、2年生右腕河田の女房役として強気のリードに徹した。河田が本調子でないと見抜くと変化球主体から直球勝負の組み立てに変更。序盤の失点が響いて惜しくも敗れたが、今大会2度目の完投に導いた。
主将としても責任感は人一倍強い。「自分が一番頑張って模範となる」と話し、背中で語るリーダーとして70人強の大所帯をまとめ上げる。
課題も収穫も多い春だった。投手頼りの試合が多かった一方、16安打10打点で甲子園出場校の三重にコールド勝ちした準々決勝のように積極的にいけば打てることは自信につながったという。「これを通過点にして夏は甲子園に行く」。同校初の快挙を成しとげるため、主将は早くも次を見据えている。