人間国宝の美しい工芸作品 伊勢・神宮美術館で特別展 三重

【近現代を代表する工芸作家らの作品が並ぶ会場=伊勢市神田久志本町の神宮美術館で】

【伊勢】三重県伊勢市神田久志本町の神宮美術館で、特別展「式年遷宮と日本伝統工芸―不変のフォームと古(いにしえ)からのアート―」が開かれている。人間国宝ら近現代を代表する工芸作家が手がけた漆芸や染織、金工など計52点が並ぶ。4月17日まで。

伝統工芸の優れた作品がそろう第70回日本伝統工芸展の出品作の中から受賞作品や人間国宝の作品を厳選して展示。併せて、同館が所蔵する近現代の工芸作家らの作品をそろえた。日本伝統工芸展で日本工芸会奨励賞を受賞した陶芸家、宇佐美成治さんの彩泥線紋鉢(さいでいせんもんばち)「花びらだんす」、人間国宝の漆芸家、室瀬和美さんの蒔絵螺鈿文箱(まきえらでんふばこ)「天恵」など、技巧を凝らした美しい作品が並ぶ。

20年に一度の神宮式年遷宮で奉納される調度品の神宝は、伝統工芸の高度な技術を身につけた作家らによって製作されることから、本展が企画された。白石和己館長は「日本を代表する作家たちの技を間近に見ることができる貴重な機会。ぜひご覧いただきたい」と話していた。

木曜休館。観覧料は大人500円、小中学生400円。問い合わせは同館=電話0596(22)5533=へ。