山商と東海大福岡あす対戦 両監督対談、意気込み語る 選抜高校野球

【健闘を誓って握手する宇治山田商の村田監督(右)と東海大福岡の中村監督=甲子園球場で】

阪神甲子園球場で始まった第96回選抜高等学校野球大会(日本高野連など主催)に出場する三重県の宇治山田商=16年ぶり2回目=は大会第4日の21日1回戦第1試合(午前9時試合開始)で、東海大福岡=7年ぶり3回目=と対戦する。山商の村田治樹監督(53)と東海大福岡の中村謙三監督(37)が開会式前日の17日、同球場で対談。持ち前の粘り強さで秋季大会を接戦で勝ち上がった両校の監督が初戦を前に、互いの印象や意気込みを語った。

 ―相手チームの印象は

山商・村田監督 粘り強さがあり、バランスの取れたチーム。投手は素晴らしく、上位打線は力がある。

東海大福岡・中村監督 加古(真大)くんや田中(燿太)くん、中村(帆高)くんなど、複数の好投手を擁するチーム。

 ―警戒する選手は

村田監督 エースの佐藤(翔斗)くん。非常に角度のある球を投げる好投手。簡単には攻略できないと思う。

中村監督 山本(湊乃介)くん、伊藤(大惺)くんの1、2番コンビ。塁に出すと長打力のある中軸につながる。

 ―投手陣への期待は

村田監督 ロースコアの接戦に持ち込みたいが、秋の大会と同じで、どうなるか分からない。その時次第。

中村監督 エースの佐藤は秋の大会で四死球が多かった。先頭打者を出さないような投球をしてほしい。

 ―鍵を握る打者は

村田監督 誰かが打ってくれたらいい。突出した打者はいないので、その場その場でやることをやってほしい。

中村監督 一番打者の光富(拓海)。最初の打席で臆せずバットを振って、チームに良い影響を与えてほしい。

 ―初戦への意気込み

村田監督 どんな場面でも、それぞれが役割を果たすことを徹底してほしい。接戦の好試合ができれば。

中村監督 緊張で硬くなるだろうが、選手の良いところを引き出し、臆することなくプレーさせたい。

【右から、田中燿太投手、中村帆高投手、加古真大投手】

東海大福岡は福岡県宗像市の私立校で、2016年に東海大五から校名変更。秋の福岡大会を制し、九州大会は4強入りして、7年ぶり3回目のセンバツ出場を決めた。最高成績は前回出場時のベスト8。

秋の福岡大会準々決勝から九州大会準々決勝まで、タイブレークとなった2試合を含めて5試合連続で2点差以内の勝利を収めるなど、接戦を勝ちにつなげる粘り強さが持ち味。

主戦投手は3年生右腕佐藤翔斗。身長187センチ体重88キロの恵まれた体格から最速142キロの直球を繰り出す。打線は不動の4番藤本塁守一塁手が中心。犠打や盗塁、エンドランなどの小技を駆使して得点を積み上げる。