県議からセクハラ発言 共産党県議が会見、議長に申し入れ 三重

【記者会見で、セクハラ発言を受けたと訴える吉田議員=県庁で】

吉田紋華三重県議(共産党、1期、津市選出)は1日、津田健児県議(自民党、6期、四日市市)からセクハラ発言を受けたと訴え、ハラスメントの根絶に向けた対応を県議会に求めると発表した。

吉田議員らによると、津田議員は1月19日、県議会議事堂であった再生可能エネルギーに関する検討会の直前、吉田議員に「僕が風邪をひいたら、あやちゃん看病に来てね」と話した。

これに対し、吉田議員が「2万円もらったら行きますよ」と返答したところ、津田議員は「それなら、来るときに看護師の格好をしてきてもらおうかな」という趣旨の話もしたとされる。

その後、吉田議員は議会事務局の女性職員に相談し、議会事務局が双方から事実関係を聞き取った。職員を通じて吉田議員の思いを聞いた津田議員は、電話で吉田議員に謝罪したという。

吉田議員は会見で、津田議員の発言を「気持ち悪いことを言われ、会議に集中できなかった。看護師を蔑視するような発言だった」などと批判。「ちゃん付け」も「嫌だった」と語った。

吉田議員は、ハラスメントやジェンダーに関する議員向けの研修会を実施するよう、中森博文議長に申し入れると説明。議会で同様の言動があった場合の「厳正な対処」も求めるという。

津田議員は発言の意図について、取材に「検討会で吉田議員の発言がほとんどなかったので和ませようとした」と説明。発言への指摘を受けたことには「距離の縮め方は難しい」と語った。

また、吉田議員は「2万円もらったら行きますよ」と津田議員に返答したことについて「その場を取り繕おうと思ってしまった」としつつ「受け流してはいけないとも思った」と語った。

中森議長は1日の定例記者会見で、津田議員を注意したと説明。「受け止め方によっては、ハラスメントになると認識することが必要」と述べ、議員向けの研修を実施する考えを示した。