知人らと共謀して三重県伊賀市で男性を殺害し、遺体を津市の山中に埋めたとして、殺人や死体遺棄などの罪に問われた中岡恵佑被告(33)＝伊賀市＝に対して、津地裁（出口博章裁判長）は22日、懲役20年（求刑懲役25年）の判決を言い渡した。
出口裁判長は判決で、中岡被告が実行役と監視役の役割分担を決め、遺体の埋め直しを指示したなどとして「主導的、積極的役割を果たし、その責任は共犯者に比べて一層重い」と強調。
共犯者らへの指示を否定する中岡被告の供述を「不自然、不合理な点が少なくない」と指摘し「自ら手を汚すことなく、共犯者に殺人を遂行させた」と述べた。
また「自己の役割や関与の仕方を過少に供述するなど、反省の態度は見られない」とした上で、中岡被告の母親が社会復帰後の支援を申し出ていることを考慮して、懲役20年を言い渡した。
判決によると、中岡被告は知人の男３人と共に、令和２年10月、伊賀市で宇都宮秀之さん＝当時(46)＝の頭を木製バットで複数回殴って殺害。遺体を津市の山中に埋めたなどとされる。