正木さん、地球温暖化に警告 名張で「エネルギーを考える会・みえ」講演会

【講演をする正木さん=名張市希央台の名張市市民情報交流センターで】

県内の経済団体などでつくる「21世紀のエネルギーを考える会・みえ」(小林長久会長)は21日、名張市希央台の名張市市民情報交流センターで「地区別講演会・名張」を開いた。気象予報士・防災士の正木明さんが「迫りくる気候危機」と題して講演し、55人が参加した。

同会は脱炭素社会の実現を目指し、毎年県内3カ所で、エネルギーや環境問題をテーマに講演会を開いている。

正木さんは異常気象の原因や地球温暖化の将来見通し、対応策について紹介。異常気象の原因として偏西風の蛇行や海水温の上昇など四つを挙げ、その中でも「地球温暖化だけが周期性がなく収まる要素がないので一番やっかい」と話した。

世界の平均気温について「今のペースでいけば2100年までに今から1℃~2℃近く上がるのでは」と予測し、「そうなると普通の生活ができない可能性がある」と警告した。

対応策として再生可能エネルギーなどクリーンエネルギーを使うことで温室効果ガスの排出を減らすことや、家族や仲間と地球温暖化について考え、世論を形成していくことを挙げた。

正木さんは「地球温暖化をつくっているのは人間。次の世代にきちんとした環境を残すため何かしなければいけない」と呼びかけた。