2024年2月17日(土)

▼株価(日経平均)の上昇が止まらない。バブル期の最高値を超え4万円台に乗る勢いだ。昨年からの上昇率は30%余り。経済成長率がわずか1・5%、実質賃金が2・5%減なのになぜ上がるのか?

▼一部メディアや専門家は「景気が回復している」と言っているが、実体経済と株価は関連しない。いまの金融市場は需要と供給で価格が決まる実物市場とは別物だ。上がると思う人間が多いという「期待値」で上がっている。それも、一部の大企業が中心

▼日経225を構成する銘柄のうち上位の22銘柄が半分のウエイトを占め、そのなかでもユニクロとソフトバンク、ファナック、東京エレクトロンの四銘柄が相場をけん引している。実体経済の景気を左右する大多数の中小企業は圏外だ

▼しかも、構成銘柄はバブル期とは別物。3分の2以上が入れ替わっている。バブル後の高値更新といっても連続性がないので無意味である。また、市場は官製市場で、日銀とGPIFが東証1部上場企業の4分の1で筆頭株主となっている。いい加減、メディアは、株価を経済情勢や景気と関連づけて報道するのをやめるべきだ。