いなべ市一般会計249億円 新年度当初予算案、防災施設整備 三重

【いなべ】三重県いなべ市は15日、新年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比3・9%増の249億円。能登半島地震を契機に防災意識が高まる中、国の緊急防災減災事業などを活用し、消防団の詰所や備蓄倉庫の建設、道路や河川、橋梁(きょうりょう)、上下水道など、公共施設の整備に努め、市民の安全で安心につながる投資的予算とした。21日開会の市議会定例会に提出する。

歳入は、市税が前年度比6・2%増の94億3800万円を計上。

歳出は、地方公共団体情報システム標準化移行に伴う自治体DX推進事業や水素ステーションを活用した水素エネルギー活用促進事業を行うため総務費が5億9千万円増、物価高騰対応重点支援事業などを行うため民生費が2億4千万円増、野遊び推進事業や阿下喜ビジターセンター整備事業のため商工費が5億8千万円増、消防団施設整備事業や防災施設整備事業のため消防費が2億9千万円増となった。

市は知名度を高め、訪れる人(交流人口)を増やし、移住や定住に誘うことで地域の活性化につなげるほか、市を舞台に新たな事業や試みに挑戦しようとする人や企業を誘致し、活気に満ちたまちづくりを進める。また、有機農業を積極的に勧め、オーガニックビレッジ宣言を目指すほか、供給体制が整えば学校給食にも力を入れ、オーガニック給食を目指す。

さらに、宇賀渓の新キャンプ場、温水プール、リニューアルする阿下喜温泉、梅林公園のスノーピークキャンプ場を核として、市のさまざまな魅力を掘り起こし、ブランドに育てる。