日本最古の獅子舞奉納 鈴鹿の椿大神社、3年に1度の神事 三重

【「初段の舞」を奉納する神役ら=鈴鹿市山本町の椿大神社で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市山本町の椿大神社(山本行恭宮司)で11日、3年に1度披露される県無形民俗文化財「獅子神御祈祷神事」の舞初め式があり、みそぎで心身を清めた神役と呼ばれる同町獅子舞保存会員ら8人が、天下太平と五穀豊穣(ほうじょう)を願って日本最古とされる獅子舞を奉納した。

横笛、太鼓に合わせ、猿田彦大神の神面を着けた口取り役がささらを手に獅子を導き、獅子が天地人、四方八方をはらい清める「初段の舞」に、参拝者らは静かに見入っていた。和歌山県橋本市から訪れた吉岡琢也さん(52)貴美さん(52)夫妻は「素晴らしかった。厳粛な獅子舞とお子さんの頑張りに元気をいただきました」と話していた。

神事は、約1300年前、聖武天皇が当地のツバキの大木で彫らせた獅子頭と神面を奉納、祈願したところ泰平の世が訪れたという言い伝えから、丑(うし)、辰(たつ)、未(ひつじ)、戌(いぬ)年の3年ごとの舞年に行うようになり、4月12日まで各地で巡舞する。