災害時に応急資材を供給 南伊勢町と「大嘉産業」協定

【協定を締結した上村町長(右)と笠井社長=南伊勢町役場南勢庁舎で】

【度会郡】三重県南伊勢町と産業繊維資材の製造・販売などを手がける「大嘉産業」(大阪市)はこのほど、「災害時における物資供給に関する協定」を締結した。地震や風水害の発生時に相互協力し、同町が円滑に応急対策を行うために耐候性大型土のうなどの物資を供給する。県内の自治体と同様の協定を結ぶのは伊賀市に次いで2例目。

同社は地域貢献の一環として自社工場などがある自治体と協定を結んでおり、同町にも南勢工場があることから、今回の協定締結に至った。

災害発生時に町からの要請を受け、同社は耐候性大型土のうや袋型根固め用袋材など応急復旧土木資材を供給するほか、平時から相互の連絡体制や物資供給について情報交換を行い、町の防災活動への協力なども協定に盛り込んだ。

南伊勢町役場南勢庁舎で調印式があり、上村久仁町長は「協定を結ぶことで何かあった時に支えていただけることが我々の町にとって強みになる」と述べた。

笠井一宏社長は「南伊勢町は南海トラフ地震という我々が想定できないようなリスクを抱えている。災害時に早く応急対応ができるように迅速に提供していきたい」と話した。