松阪市、一般会計731億円 新年度当初予算案「育てる まもる のばす予算」 三重

【当初予算案を発表する竹上市長=松阪市役所で】

【松阪】三重県の松阪市は6日、令和6年度一般会計当初予算案を発表した。前年度比6・8%増の731億円で令和元年度に次ぐ大規模予算を編成した。

竹上真人市長は「物価高騰対応重点支援給付金や私立保育園運営事業費、人件費が押し上げた」と説明するとともに、昨年の市長選の公約と重ね「育てる まもる のばす予算」と特徴づけた。

歳入は市税が3・4%減の216億2千万円。地方交付税が5・0%増の154億9千万円。

市債は8・6%減の34億1千万円。そのうち合併特例事業債は18億1千万円で、発行期限の最終年度となり使い切る。臨時財政対策債を除く市債借入残高は6年度末見込みで261億円。

財政調整繰入金は11億円増の33億円。

歳出は消費的経費が8・0%増の547億円。投資的経費は3・0%増の54億6千万円。

4月に設置する子ども家庭センターに向けた運営事業費711万円の他、多胎児支援経費105万円、1カ月後児健康診査受診費助成金486万円を計上した。

子育て支援事業として、一人親家庭支援事業48万円、パパ向け講座98万円、児童虐待防止や一時保護解除の家庭への円滑な復帰を図る児童育成支援拠点事業費643万円を盛り込んだ。

竹上市長が市長選公約で掲げた子ども医療費助成(6億1828万円)と第3子以降学校給食無償化(3378万円)を新規事業に挙げた。高校を卒業するまでの医療費の自己負担分を全額助成する。

国のJ―クレジット制度を活用し、市内森林を間伐して所得予定のクレジットを市内企業に販売し、収入千円を見込む。

市民や民間団体が所有する歴史的資料を掘り起こし、専門家が審査する松阪歴史資料新発見事業に9万円を充て、三井家と曽我蕭白の関連資料を求める。

松浦武四郎記念館の開館30周年を記念した特別展「(仮)武四郎と龍馬」などに334万円充てる。

主な事業は次の通り。

こども誰でも通園実施358万円、入園予約1203万円▽保育士確保対策63万円▽小学校長期休業子どもの居場所づくり2203万円▽みえ松阪マラソン1億2071万円▽スポーツのチカラプロジェクト推進388万円▽市制20周年記念イベント推進37万円▽福祉まるごと相談室整備1250万円▽介護予防・動画配信・集いの場運営支援500万円▽カーボンニュートラル推進1億8815万円▽特定地域づくり事業協同組合支援1971万円▽生活支援! 松阪みんなの商品券4億9982万円▽1年まるごと松阪! 全国観光誘客誘致・インバウンド観光促進4766万円▽移住支援補助金1004万円▽コミュニティセンター管理運営3492万円▽電子契約システム導入27万円▽新型コロナウイルスワクチン接種1億3333万円。