「伊勢っ子れんこん」収穫 寒風、泥の中で作業 三重

【泥水の中でのレンコンの収穫作業=伊勢市鹿海町で】

【伊勢】秋冬が旬のレンコン。三重県伊勢市鹿海町のレンコン畑では、「伊勢っ子れんこん」の収穫作業が行われている。寒風の中、生産者が泥水につかり、作業が続けられる。

県内でレンコン栽培は珍しく、市内では唯一。同市の農業法人「第三土地」が、耕作放棄地約5500平方メートルを活用して、レンコン畑に転用し、令和3年から本格的に栽培に乗り出した。収穫したレンコンは、調理しやすいようきれいに水洗いし、真空パックにして出荷。色の白さとシャキッとした歯触りが特徴で、「伊勢っ子れんこん」の名称で地元の産直所などで販売している。

収穫は、水深80センチほどの泥水の中での作業。ホースの水圧で泥を除け、レンコンが折れないよう丁寧に掘り出していく。作業は4月まで続く予定で、今季約1トンの収穫を見込んでいる。

代表の前田哲さん(59)は「シンプルに焼いて塩で味わったり、煮物や揚げ物、生でサラダにしてもおいしい。ぜひ食べて。伊勢の新たな特産品を目指したい」と話していた。