三重県幹部ら倫理研修 不祥事多発で「当事者意識を」

【倫理研修を受ける職員ら=県庁で】

三重県職員が収賄容疑で逮捕された事件を受け、県は1日、職員向けの倫理研修を開いた。法令に詳しい県職員が約400人の幹部職員を前に講演し、不祥事への当事者意識を持つよう呼びかけた。

県によると、企業庁発注工事の入札を巡る贈収賄事件で県職員らが逮捕された事件を受け、職員の綱紀粛正や服務規律の確保を図ることなどを目的に実施。8日も同じ内容で研修を行う。

この日、総務部の職員で弁護士の牛塲誠主幹が「公務員倫理を考える」と題して講演。収賄罪に当たる行為を解説したほか、懲戒免職となれば退職金が支給されないことなどを紹介した。

その上で、不祥事が発生する背景には、無知▽過失▽故意▽確信―の4点が考えられると説明。「全体の奉仕者」としての自覚を持ち、法令や倫理の正確な知識を取得するよう呼びかけた。

贈収賄事件が発生した原因や自身にとっての利害関係者などを職員らが書き出す時間も。利害関係者と飲食をしたり、家族の葬儀で香典を受け取ったりする場合の留意事項についても説明を受けた。