三重県が公文書ファイル4冊紛失 8人分の個人情報記載

三重県は31日、地域連携・交通部が保管していた4冊の公文書ファイルを紛失したと発表した。8人分の個人情報が含まれていたというが、県は「流出は確認されていない」としている。

県によると、紛失したのは南勢志摩地域活性化局のファイル2冊、宮川流域圏づくり推進事業に関するファイル1冊、住民基本台帳ネットワークシステムの点検や検査を記録したファイル1冊。

南勢志摩地域活性化局の文書には、平成30年のインターンシップで受け入れた1人の氏名や所属大学のほか、公用車への広告掲載を申し込んだ会社役員ら7人の氏名などを記載していた。

いずれの文書も保存期間を延長するなどした際に廃棄の年度を記載していなかったとみられる。県は「公文書を外部に持ち出した記録はなく、誤って廃棄した可能性が高い」としている。

また、総務部は昨年12月26日、本年度末で保存期間を終える文書を点検するよう、全庁に電子メールで依頼した。この点検結果を受け、県は1月12日に公文書の紛失を公表していた。

一方、地域連携・交通部の担当者がメールを見落としていたことから、同部の点検や公表が遅れていた。同部は報道をきっかけに、総務部から点検の依頼があったことを知ったという。

同部は「再三にわたって公文書の適正管理が求められる中での紛失に加え、公表が遅れたことを申し訳なく思う。今後は公文書の適正な取り扱いとメールの確認を徹底する」としている。