避難所運営、ゲームで学ぶ 伊勢の浜郷小児童ら

【避難者の受け入れなどゲームを通して避難所の運営を考える児童ら=伊勢市の浜郷小学校で】

【伊勢】災害時の避難所での対応をゲームを通じて学ぶ防災学習がこのほど、三重県伊勢市の浜郷小学校であった。

学校と地元の浜郷地区まちづくり協議会が協力して実施し、10年目。6年生47人が参加し、「避難所運営ゲーム(HUG)」を体験した。

ゲームでは、災害直後に避難所に来る人の受け入れや、避難所で起こるさまざまな出来事にどう対応するか考える。児童らは8班に分かれ、高齢者や乳幼児、持病、ペット同伴など避難者の情報が書かれたカードを、それぞれの事情を考慮しながら、避難所となった学校の校舎や体育館の見取り図に配置していった。物資置き場や通路を確保したり、トイレの衛生管理なども考え、避難所の運営を模擬体験した。

体験後、児童らは「いろんな人が来て、振り分けるのが難しかった」「トイレにプールの水を使えばいいと考えた」「実際に地震がきたら、みんなが快適に過ごせるよう体験を役立てたい」などと発表した。

同まちづくり協議会の担当者は「南海トラフ地震で津波が想定される地域。子どもたちが体験し考えることで、災害を自分事として捉えることに意味がある」と話していた。