「万博後の話」と鈴鹿市長 大阪観光局のF1誘致表明受け 三重

【市とF1の関わりについて話す末松市長=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】大阪観光局が23日に自動車レースの最高峰、F1の誘致を正式表明したことを受け、三重県の鈴鹿市の末松則子市長は25日の定例記者会見で「現状で大阪での開催は難しいのではないか」との考えを示し、「まずは万博を成功させて、それからの話」と静観する姿勢を見せた。

末松市長は「報道で知り驚いた。直接聞いたわけではない」と話した上で、「今まで鈴鹿サーキットは金銭面や集客に並大抵ではない努力をしてきたし、我々も関係団体と連携して受け入れ体制を構築してきた。また、長い歴史を重ね信頼関係を築きながら市民のモータースポーツへのシビックプライドを培ってきた」と振り返り、「いいコースを造ったからと言ってF1ができるというわけではない。継続のためには渋滞対策をはじめ、目に見えない課題がたくさんあり、運営ノウハウだけではなく、地域や市民の理解も重要。簡単に言わないでほしい」と述べた。

さらに「モータースポーツの聖地鈴鹿として、他国と肩を並べて開催してきた自信と誇りがある」とし、「市としては4月のF1開催に向けて今まで通り、今まで以上に快適に観戦できる環境整備に向けて粛々と努力していく」と話した。

昨年9月に鈴鹿サーキットで開催したF1日本グランプリレースは、3日間でのべ22万2千人が観戦。ことしは初の春開催となり、4月5―七日に実施される。