2024年1月22日(月)

▼立憲民主党の岡田克也幹事長は自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題で「どれだけの裏金を受け取ったのかを説明すべき」と指摘。岸田派解散は「徹底されるか不明確。逆風を和らげるために言ったと考えざるを得ない」。大方の国民の率直な気持ちだろう

▼だから、裏金の使途を含め徹底解明を目指すとか、派閥の安易な解散は許さない―などと言わないのが日本の政治の特徴だろう。中川正春党県連代表の再発防止策に急速に近づいていく。いわく「政治資金の関係法令を改革し、国民の信頼を取り戻す国会にしていかなければならない」である

▼国民から厳しい非難や追求を受けた場合、問題点や責任を明らかにし、まずきちんと実態を国民の前に明らかにしてから、その改善を図るというより、問題となった事案そのものを、なくしてしまうというのが日本流だ

▼東京五輪の組織を早々に解散して、組織がないため実態解明は難しいと言ったのは記憶に新しい。旧統一教会問題も、すべてを采配していた安倍晋三元首相が死去したため限界があると言って調査をしなかった。派閥の様々な問題が噴出しようとしている今回は、派閥そのものを葬ってしまう

▼岡田幹事長は 収支報告書に虚偽記載した処罰対象を議員にまで広げることが重要と強調する。すべてが憶測の域を出ないまま、与野党が再発防止策必要の大合唱で足並みをそろえる格好。そして思わぬほころびがいつか再び「政治とカネ」でひょっこり顔をのぞかせる

▼国民の不信は蓄積こそすれ、晴れることはない。