子ども用車いすへ理解を 伊勢市がマーク配布、協力促す 三重

【市が配布する子ども用車いすマーク(同市提供)】

【伊勢】病気や障害のある子どもたちが使用する子ども用車いすへの理解を広めようと、三重県の伊勢市は「子ども用車いすマーク」の配布を始めた。ベビーカーと判別しにくい子ども用車いすにマークを付けてもらい、周囲の理解や協力を促す。

市によると、病気や障害が理由で自力で移動ができない、座る姿勢が取れないといった子どもが使う車いすは、見た目がベビーカーに似ているが、車体は重く、医療機器を搭載している場合もあるため、持ち上げたり、折りたたむことが難しい。しかし、認知度の低さからベビーカーと誤解され、公共交通機関などで、周囲の理解や支援が受けられないことがあるという。

配布するマークは、縦10センチ、横10センチほど。市内で障害のある子どもを育てる母親の発案で、絵本作家「tupera tupera(ツペラツペラ)」さんがデザインを手がけ、大手通販会社が商品化した。発案した母親から「子ども用車いすのことを多くの人に知ってほしい」との思いを聞き、市は先月から、希望する対象者に無償配布することにした。

配布対象は、市在住で、子ども用車いすを使用している18歳未満の子どもやその家族。高齢・障がい福祉課へ、身体障害者手帳などを提示し申し込む。

担当者は「マークをきっかけに、子ども用車いすを知ってもらいたい。マークを見かけたら優しく見守ってほしい」と話している。

問い合わせは同課=電話0596(21)5558=へ。