四日市の北勢市場で初競り 天然ぶりなど豊漁 三重

【豊漁の天然ブリなど初競り=四日市市河原田町の北勢地方卸売市場で】

【四日市】正月休みが明けた5日、三重県の四日市、鈴鹿、桑名市など北勢地域の食を支える北勢地方卸売市場(四日市市河原田町、石丸敬士社長)に、威勢のよい初競りの声が響き活気が戻った。

各地からの生鮮物の前では競り人の掛け声が響き、仲買人らが次々と競り落としていた。水産物棟ではタイ、ブリ、マグロ、アジ、カキなど約25トン、青果棟ではキャベツ、ハクサイ、トマト、ミカン、イチゴなど約165トンが取引された。

天然物に関しては、メインのブリが12月中旬から日本海物、石川、富山の定置網漁が例年になく多く、下旬以降は舞鶴、福井の天然ブリが豊漁で入荷が増えた。浜相場も落ち着き、市場価格もキロ当たり3千円から2千円となり量販店などへの販売が増加した。天然ブリの豊漁で、養殖ブリの浜値も下がっているという。

四日市魚市場鮮魚部の岡田司常務取締役部長(67)は「本格的な出漁はこれから。飲食業界が回復傾向にあり、一般消費者の需要増で量販店からの受注も順調に推移している」と話していた。