女子・三重、金蘭会戦へ「ベスト尽くす」 春高バレー4日開幕

【レシーブ練習でボールを打つ三重高の恒川遥那=2023年12月、松阪市久保町の同校で】

第76回全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)が4日、東京体育館で開幕する。学校初のベスト8入りを果たした第74回大会で1年生ながら攻撃の柱として活躍したアウトサイドヒッター恒川遥那(3年)を中心に、3年連続7回目の出場を決めた女子・三重は、悲願の春高ベスト4に向け、金蘭会(大阪)との1回戦にすべてをぶつける。

金蘭会は2年連続春高ベスト4で、三重が2年前の春高準々決勝では0―2のストレート負けを喫した相手。「(初戦で)対戦が決まりびっくりした」と話す恒川。それでも「負ける気持ちで行くなら練習をやめれば」と中村純一郎監督に突き放されて「相手がどこでも、ベストを尽くして勝ち上がる」と奮起した。

初戦突破のカギは恒川とオポジットの尾崎利奈、ミドルの森朱音の170センチ超えの3年生3人を軸とする攻守が機能するかどうか。中でも主将も務める恒川がキーマン。身長171センチで全国レベルでは決して大柄ではないが、それを補うジャンプ力が武器で最高到達点はチームトップの295センチ。昨年2月、全国高校選抜候補第2次合宿を兼ねて開催の全日本ジュニアオールスタードリームマッチに県内高校生で唯一参加した。

卒業後もバレーボールを続けるか迷っていたが、「さらに上を目指したい気持ち」から進学して競技を続けると決めた。昨年暮れのインカレで4年ぶりに優勝した筑波大への進学が決まったチームの柱に対し、中村監督は「バレーを本気で頑張るようになった」と精神面の成長も指摘する。高1から出場してきた春高の印象を「3年生の気持ちが一番大事な大会」と語り、「仲間がつないだボールを、最後に自分が決め切れるようにしたい」とエースの自覚をにじませる。

今年の春高バレーは男女各52校が参加して4日開幕。本県からは女子・三重と男子・松阪工=9年連続41回目=が出場し、両校初戦は4日の1回戦。女子・三重は昨年秋の鹿児島国体準優勝の金蘭会(大阪)と、男子・松阪工は前々回優勝の日本航空(山梨)と対戦する。