全国高校ラグビー 声援背に猛攻、ゴールラインに迫る 朝明・山川「〝根性・辛抱〟出せた」

【朝明のSH山川雄摩主将】

高校日本代表候補12人を擁する優勝候補最右翼の東福岡に対して朝明が魂のアタックを見せた。試合終了まで残り約10分で点差は絶望的な71点で「どこか1つでも勝とうと思っていた」と話す3年生のSH山川主将。スクラムで反則を奪うと、スタンドの声援も背に、連続攻撃でゴールラインに迫った。

新チーム発足後、県外遠征でなかなか勝てず、今年春の7人制の県大会ではライバル校の四日市工に敗れた。「全員が変わらないと」。「ほかのチームより体をでかくして、速いテンポでアタックする」ことを目指して自らも入学当時50キロの体重を83キロに増やして12大会連続で花園に乗り込んだ。

4大会ぶりの初戦突破で迎えた2回戦の相手は「スピード、フィジカル。最初のファーストプレーからこんなにレベルが違うのかって思った」。それでも「スクラムで勝てた」。トライは奪えなかったがこの1年間厳しい練習を乗り切ったチームスローガンで高校3年間を総括した。「最後に〝根性・辛抱〟を出せた」。