【鳥羽】三重県警鳥羽署は15日、鳥羽市松尾町のファミリーマート鳥羽松尾町店で、特殊詐欺被害防止に向けた声かけ訓練をした。
県警が定めた「特殊詐欺撲滅の日」(毎月15日)に合わせ、近年増加している電子マネーを悪用した特殊詐欺被害の未然防止を図るため、同店と連携。
訓練では、大西克枝店長(60)が電子マネーを購入しようとする高齢者役の警察官の話を聞き、警察に相談するように説得して通報するまでの流れを確認した。
同日、鳥羽郵便局では広報啓発活動を実施。局内にサポート詐欺体験コーナーを設け、インターネット閲覧中に偽のセキュリティー警告画面を表示して金銭をだまし取ろうとする「サポート詐欺」をデモ機器を使って実演し、郵便局の利用者らに注意を呼びかけた。
同署によると、11月末現在の管内の特殊詐欺被害件数は11件で、被害額は約6千万円。
大西店長は「今後もお客さまの様子に注意し、お年寄りや不安そうにしている人には声をかけたい」、舘佳奈子生活安全課長は「特殊詐欺を防ぐためには落ち着いて対処することが大事。コンビニや金融機関は最後のとりでになるので、引き続き、協力をお願いしたい」と話した。
伊勢工高生らもチラシで啓発
【伊勢】伊勢市の三重県立伊勢工業高校の生徒らが15日、市内の百五銀行河崎支店前で、特殊詐欺被害の防止に向けた啓発活動に参加し、高齢者らに注意を呼びかけた。
活動したのは、同校野球部の1、2年生10人。「特殊詐欺撲滅の日」に合わせ、伊勢署員や伊勢度会地区生活安全協会会員らと、「特殊詐欺被害が増えています。注意してください」と呼びかけ、銀行利用者らに啓発チラシを手渡した。
署によると、管内の今年の特殊詐欺被害は、11月末時点で18件(前年同期比6件増)。被害総額は、2621万円(同1234万円増)で、高齢者の被害が大半を占める。
活動した同校2年の河口悠真さん(17)は「高齢者の被害が多いと聞き心苦しい。家庭でも祖父母に注意を話している。僕たちが呼びかけることで少しでも被害が減ってくれれば」と話していた。