「与党の自壊始まっている」 立民の岡田幹事長、裏金問題で

【常任幹事会後の記者会見で、自民党の裏金問題に言及する岡田幹事長(左)と中川代表=津市羽所町で】

立憲民主党の岡田克也幹事長は16日、党県連が三重県の津市内で開いた常任幹事会後の記者会見で、自民党の政治資金パーティーを巡る裏金問題で「与党の自壊が始まっている」などと述べ、次期衆院選での政権交代も視野に党勢拡大を図る考えを示した。

岡田幹事長は「どんなルールを作っても守らない人たちがいたことが今回の問題で、自民党がしっかりと内容を明らかにすることが先決。派閥だけでなく、自民党の問題でもある」と述べた。

裏金問題が次期衆院選に与える影響について「当然ある」とした上で「次々回の衆院選で政権交代を実現する考えだったが、東京の状況はがらりと変わった。与党の自壊が始まっている」と述べた。

全ての野党が衆院で内閣不信任決議案に賛成したことに触れて「野党の求心力が高まる中で(次期衆院選は)勝負できる」と強調。安倍派の衆院議員がいる選挙区での対抗馬擁立などに努める考えを示した。

政治とカネにまつわる問題への対策は「野党第一党として議論をリードしていく」と強調。「事実がしっかりと明らかになった後は政治資金パーティーや文書交通費などを含めた問題への対策が必要」と述べた。

衆院解散の時期については「さすがに1月や2月、3月は難しいと思う。岸田総理の下で行われるかどうかも分からない」などと説明。「不透明感のある政局になってくると思う」との見通しを示した。

党県連の中川正春代表も衆院解散の時期について「心の準備をしておくなら、来年度予算が成立した時点(来年3月)」としつつ「自民党内であつれきが出てこれば、なかなか解散にならない可能性がある」と語った。