道路完成時期を前倒し 三重県内、「破格」の予算確保で

【定例記者会見で、道路工事の完成時期を前倒しすると発表する一見知事=県庁】

一見勝之三重県知事は15日の定例記者会見で、道路整備をはじめとする県内の公共工事について、想定よりも多額の予算が国から交付される見通しとなったことから完成見通しの時期を前倒しすると発表した。

県によると、国道421号を整備する工事では、完成の見通しを「令和6年度内」から「令和6年内」に早める。整備により、国道から東海環状自動車道大安インターチェンジへのアクセス性が高まる。

同じく県道一志出家線の中川原橋(津市)を拡幅する工事と、県道矢口浦上里線(紀北町)のバイパスを整備する工事についても「6年度内」としていた完成の見通しを「6年内」に早める。

このほか、主要地方道伊勢南島線(度会町)の冠水対策と熊野市飛鳥町内に砂防ダムを設ける工事について、完成の見通しを「令和6年度」と公表。これまで完成時期の見通しを示していなかった。

先月29日の国会で成立した補正予算のうち、約230億円が国土強靱化(きょうじんか)関連の予算として県内に配分されるため。この時期に配分される予算としては、過去5年で最大。他に約300件の公共事業に充てる。

一見知事は会見で「破格の補正予算。公共事業が前倒しできることは、県民にとって非常にメリットのあることだと思う。国に要望してもらった市町や議会のおかげ。感謝している」と述べた。