「ラーメンまこと屋」、多気町に初の自社工場 町と立地協定

【立地協定を交わした(右から)久保町長、笠井社長、一見知事=県庁で】

「ラーメンまこと屋」の店名で関西を中心にラーメン店を展開するマコトフードサービス(大阪市福島区)が、麺を製造する自社工場を多気町の工業団地「多気クリスタルタウン工業ゾーン」に設けることが決まり、町と同社が7日、県庁で立地協定を締結した。

県によると、同社は工業団地内の約4500平方メートルを購入し、令和7年2月の全面稼働を目指す。建物と設備の投資は10億円で、約50人を雇用する見込み。県は立地に伴う補助金を交付する方針。

同社は牛骨を使ったスープのラーメンを主力商品とし、鈴鹿市と川越町の2店舗を含めて国内外で80店舗を展開している。自社工場を設けるのは初めて。工場で製造した麺を関西や中部の店舗に供給する。

この日、笠井政志社長と久保行央町長が県庁で立地協定書に署名した。笠井社長は大阪や名古屋へのアクセスの良さなどを踏まえて町内への立地を決めたと説明。「おいしい水も大きな理由」と語った。

久保町長は「働く場を設けてもらえることをありがたく思う。きれいな水もセールスポイントになって良かった」とあいさつ。ラーメンのスープに松阪牛の骨を使うよう、笠井社長に提案していた。

締結に立ち会った一見勝之知事は「三重県民はまじめで一生懸命に働く。多くの雇用を生み出してもらいたい」とあいさつ。「県内の駅前には、あまりラーメン屋がない」と述べ、店舗の進出も求めた。