収入支出とも2年連続増加 政治団体資金報告 参院選で活発化 令和4年分

 

三重県選管は24日、県内の政治団体が届け出た令和4年分の政治資金収支報告書を公表する。収入総額と総支出額は共に2年連続で増加。昨夏に参院選があったことや、前年に比べて新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いたことなどから、政治活動が活発化したとみられる。

県選管によると、県内では提出義務のある922団体のうち、894団が10月末までに報告書を提出した。提出率は前年比0・1ポイント減の97%。県選管の事務局やホームページで報告書を公表する。

■収入
収入総額は約12億1893万円で、前年から2・3%(2719万円)の増加。政党は3・5%減の8億7150万円、その他の政治団体は20・2%増の3億4742万円だった。

政党別で収入が最も多かったのは自民で、0・9%減の4億9421万円。共産の1億9958万円(5・5%減)が続いた。4年に初めて県内に支部を設けた参政は801万円だった。

項目別では寄付が最も多く、3%増の5億1252万円。本部や支部からの交付金(4億8128万円)、党費や会費の1億1748万円、事業収入の8740万円が続いた。

■支出
支出総額は12億779万円で、前年に比べて12%(1億2899万円)の増加。うち政党は10・8%増の8億9705万円。その他の政治団体は15・5%増の3億1074万円だった。

政党別で最も多かったのは自民で、5億879万円。以降は共産、立民、公明、国民、維新、参政、社民の順。自民、国民、維新、社民は増加し、共産、立民、公明は減少。参政は635万円だった。

項目別では政治活動費が最も多く、22・4%増の6億9744万円。このうち選挙関係費は38・4%増の6711万円。組織活動費は60・4%増の2億2771万円だった。

■その他の政治団体
収入額のトップは芳野正英県議(新政みえ、2期、四日市市選出)の後援会で3292万円。前年は260位だったが、昨夏の参院選三重選挙区に立候補したことから順位を大幅に上げた。

次いで多かったのは芝博一前参院議員の後援会で、2943万円。立民の県内支部から自動車の提供を受けたことが主な理由という。前年はトップだった県看護連盟は3位で2421万円。

前年は7位(760万円)だった一見勝之知事の「三重の明日を拓く会」は9位で610万円。同じく一見知事を支援する「いちみ勝之後援会」は10位以内には入らず。前年は1千万円で5位だった。

■パーティー
政治資金パーティーを開いたのは12団体で、前年より6団体多い。回数も19回で、前年より12回多かった。パーティーによる収入の総額も7688万円で、前年より55・4%増加した。