シベリア抑留の実態伝える 過酷な生活描いた絵画など、伊勢で資料展 三重

【シベリア抑留を伝える関連資料が並ぶ会場=伊勢市黒瀬町のいせトピアで】

【伊勢】終戦直後の旧ソ連によるシベリア抑留を体験した人たちが描いた絵画や関連資料を展示する「シベリア抑留関係展示会」が17日、三重県伊勢市黒瀬町の市生涯学習センターいせトピアで始まった。19日まで。入場無料。

抑留体験者や遺族でつくる一般社団法人全国強制抑留者協会が主催。抑留の実態や戦争の悲惨さを伝えるため、各地で開かれている。

協会によると、シベリアなどに抑留された日本人は約60万人にのぼり、飢餓や重労働で6万人余りが亡くなった。

会場には、抑留体験者が収容所での過酷な生活を描いた絵画の複製パネルや、実際に使っていた防寒着や水筒といった関連資料など約200点を展示。抑留者の証言を基に制作された映像などを放映し、当時の状況を伝えている。

同協会県支部事務局の杉谷哲也さん(80)は「戦争を知らない世代に学びの機会にしてもらい、平和について考えるきっかけにしてほしい」と話していた。

19日午後1時から、抑留体験者で県内最高齢の大釋敏夫さん(100)が、強制収容所での体験などを語る。