「多様な学び」支援など国に要望へ 三重県知事定例会見

【定例記者会見で、国への要望項目を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は14日の定例記者会見で、令和6年度予算の確保に向けた国への要望を16、17両日に実施すると発表した。不登校の児童生徒らが通うフリースクールなどへの支援を求める方針。

三重県によると、県内では昨年3月末時点で3958人の児童生徒が不登校となっている。平成30年3月末時点(2345人)と比べると、約七割の増加。近年は増加を続けている。

県内には不登校の児童生徒が利用できるフリースクールが17カ所あるが、多くは運営が厳しい状況で、会費などが必要という。県は「多様な学びの場」を確保するため、国に支援を求めることにした。

一見知事は会見で、フリースクールについて「引きこもりになるのを防ぐセーフティーネットの一つ」とした上で「あまり公的支援はない。われわれも支援を検討しているが、国でも検討してほしい」と述べた。

国への要望では、一見知事が内閣官房と8つの省を訪れる予定。経済産業省には、四日市萬古焼に使うペタライト鉱石がジンバブエから輸入できなくなったことを受け、鉱石の確保に向けた支援などを求める。