フランスで伊勢・鳥羽・志摩の魅力PR 3市長訪問、インバウンド誘客 三重

【トップセールスを行う(左から)橋爪志摩市長、鈴木伊勢市長、中村鳥羽市長=フランスで(伊勢志摩観光コンベンション機構提供)】

【伊勢・鳥羽・志摩】三重県の伊勢志摩地域の魅力を伝え、海外からの観光客を呼び込もうと、伊勢志摩観光コンベンション機構を構成する伊勢、鳥羽、志摩の3市長は10月18―20日にフランスを訪問し、合同でトップセールスを実施した。

今年3月、伊勢志摩とその周辺地域が観光庁の「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり」のモデル観光地に選定されたことを受け、地域の魅力や特徴を生かし、インバウンド(訪日外国人客)誘客に向けて、伊勢志摩地域が一体となって進める同機構の取り組みの一環。

18―22日に、インテリアデザイナーの森田恭通さんがパリ市内で開いた伊勢神宮の写真展に合わせ、3市長や各市と同機構の職員、関係者ら約20人がフランスを訪れた。

現地のメディアやデザイナー、旅行会社の関係者ら82人を在仏日本大使公邸に招いたレセプションでは、伊勢市の割烹(かっぽう)大喜の坂田喜則料理長が伊勢エビやアワビ、カキなどを使った料理を振る舞い、伊勢志摩の食材をPR。皇學館大学の櫻井治男名誉教授が「伊勢神宮と神道文化」、鳥羽市の海女で写真家の大野愛子さんが「海女文化」について解説した。

【伊勢志摩地域の食材を使った料理が振る舞われたレセプション会場=フランスで(伊勢志摩観光コンベンション機構提供)】

3市長はJNTO(日本政府観光局)やJETRO(日本貿易振興機構)、クレア(自治体国際化協会)のパリ事務所などを訪問。職員らはフランスの旅行会社22社を訪れ、伊勢志摩の魅力をアピールした。22社のうち2社は伊勢志摩地域へ視察に訪れる予定という。

同機構の会長を務める中村欣一郎鳥羽市長は「伊勢神宮や海女、真珠などの評価や関心の高さを肌で感じることができた」と手応えを語った。

鈴木健一伊勢市長は「ヨーロッパだけでなく、中東などアジア圏の富裕層向けのサービスの充実を進めていきたい」、橋爪政吉志摩市長は「フランスは長期のバカンスがあるので滞在日数の獲得も期待できる。引き続き、伊勢志摩を訪れる人を増やしていけるように取り組んでいきたい」と話した。