視覚障害者の社会参加に尽力 旭日双光章・社会福祉功労 内田順朗氏(76)

【内田順朗氏】

視覚障害者団体の会長などを歴任し、視覚障害者の社会参加に貢献したとして受章。「私たちが活動できたのは多くの方の理解や協力のおかげ。活動を支えてきた方に喜んでもらえたら」と語った。

小学生の時から視力低下を感じ、中学生で難病である網膜色素変性症の診断を受けた。大学では経済学を学び、畜産関連会社に就職したが、車の運転ができないほど視力が悪化し、5年で辞めることになった。

その後は東京にあった視覚障害者対象の専門機関で鍼灸(しんきゅう)師やマッサージ師の免許を取得。大阪府の整形外科で9年間勤務した後、平成元年に出身地の白山町で内田鍼マッサージ治療院を開院した。

平成19年に県視覚障害者協会会長に就任。自身も目がほとんど見えなくなりながらも、視覚障害者への理解を広める活動とともに、音声パソコンの技術指導や盲導犬の普及活動など、視覚障害者が社会活動に参加できるよう取り組んだ。

特にうれしかったことに障害者に対する自動車税の減免制度の緩和を挙げた。障害者本人が運転する車は全て減免対象だったが、家族が運転する場合、障害者の通院や通勤などに使用する車だけが対象だった。

内田氏らは自ら運転できない視覚障害者の社会参加が妨げられるとして、制度の改善を県議会などに働きかけ、令和3年4月に条件が緩和。買い物やボランティア活動など、障害者の社会参加活動に使用する車も減免対象になった。

「長年の活動で視覚障害者への理解が深まり、外を歩いていても声をかけてくれる人が増えた」と振り返る。「障害者も社会活動に参加し、もっと余暇を楽しんでほしい」と話した。

〈略歴〉白山町(現津市)出身。平成元年に内田鍼マッサージ治療院を開院。平成19年に県視覚障害者協会会長に就任し、日本盲人会連合(現日本視覚障害者団体連合)理事も務めた。現在は同協会津支部会長、同連合相談役。