石水博物館で「紅梅閣」ツアー 津・半泥子没後60年記念で10年ぶり公開 三重

【紅梅閣の前で龍泉寺学芸課長(中央)の説明を聞く参加者=津市垂水で】

【津】三重県津市垂水の石水博物館が、川喜田半泥子が祖母政の供養のため昭和5年に建てた「紅梅閣」を日時限定で公開している。31日は事前に申し込んだ28人が参加し、半泥子が設計した八角形の建物を見学した。11月1、2、4日各日午後2時から実施する。事前申し込みが必要。入館料一般500円とツアー参加費500円。

紅梅閣と周辺は個人所有で普段は見ることができない。公開は12日まで開催中の半泥子没後60年記念特別展「川喜田半泥子の俳句と轆轤(ろくろ)」に合わせ10年ぶりに企画した。

一行は同館の南西側に位置する建物の内外を見学。龍泉寺由佳学芸課長(52)は半泥子が大正時代に初めて中国を訪れ買い求めたという六朝仏やインドネシアで入手した木魚、絵画の師奥田竹石筆の格天井(ごうてんじょう)と壁画の梅図などを紹介した。

玉城町から参加した村田幾世さん(56)は「建物が見られる機会は貴重。ひと味違うものを集めておられ、さすが半泥子さんだなと思った」と感想を話した。