色重ね表現した抽象画 三井さんが29年ぶり個展 津の三重画廊

【作品を紹介する三井さん=津市中央の三重画廊で】

【津】美術公募団体一陽会会員の三井昭典さん(63)=三重県津市須ケ瀬町=の29年ぶりの個展が、同市中央の三重画廊で開かれている。幾つもの色を重ねて表現した抽象作品28点を展示販売している。29日まで。

三井さんは同町出身で、東京藝大大学院修了後県立高校教諭と並行し自身の制作を続けた。前回の個展は平成6年で、今回は定年退職を機に企画。この10年の大作と近作の小品を出品した。

キャンバスに油彩絵の具を置き、呼び起こされる感覚と対話しながら描く手法で制作した「Natural」「Resonance」のシリーズが並ぶ。

三井さんは「色を重ねて思っていないことが出てくるのが面白い」と話し「色と形の響き合い、そこから生まれる感覚は自分の中にあるもの。それぞれに感じてもらえたら」と呼びかけた。