2023年10月24日(火)

▼東京県人会が開かれたと聞くと六曜の仏滅の日だったかと思い至る。仏滅はもともと吉凶に関係なかったが、江戸時代の暦法から俗暦としてもっとも庶民に広まり、今も書き込まれているカレンダーがあり、結婚式場などは気にしている。東京・八芳園も仏滅は割引料金で、県人会は毎回利用している

▼来賓として中川正春、鈴木英敬両衆院議員が名を連ねていた。仏滅には何の関係もないが、鈴木議員の衆院選初陣は三重2区で中川議員と激突し敗れた。人生初めての挫折で先が見通せず、落ち込んだと語っていた。知事選当選で光明が開け、先の衆院選で4区から出馬し当選。一方、中川議員はその選挙で長年守り続けた小選挙区の議席を失い、比例復活してまもなく次期衆院選の不出馬を表明した

▼東京県人会での顔合わせは最後の可能性もある。因縁めいた気がしなくもない。鈴木議員が古巣経済産業省を外から改革するとして国政転出を志したとされるのに対し、中川議員は県勢振興には国政で訴えねば困難、という県議体験の実感が国政に向かわせたという

▼県議辞任、自民党離党、地盤を松阪市から鈴鹿市へ移してつかんだ議席。一度の敗北で引退は割り切りが早い気がするが、そういう生き方をしてきたのかもしれない

▼自民党所属県議だったころ、国政進出の好機があった。リクルート事件で藤波孝生元官房長官が自民党を離党し、無所属で出馬した時だ。自民議席死守を託す声があったが見送った。「大先輩。元気な時なら挑戦するが、弱り目につけ込む気にはなれない」

▼今思うと本心だった気がする。