三重県内でも情報漏えい カシオの不正アクセスで、生徒ら4000人分

カシオ計算機が運用するオンライン学習アプリのデータベースが不正アクセスを受けた問題で、三重県教委は23日、県内の高校生や教員ら約4千人分の個人情報も漏えいした可能性があると発表した。

県教委によると、漏えいした可能性があるのは、県立高校のうち29校の生徒と教員、県教委事務局の職員ら計4142人の氏名。うち1134人はメールアドレスも流出した可能性がある。

また、一部の生徒らについては学年や学級、出席番号、アプリ内でサービスを購入した記録などが漏えいした恐れもあるが、詳細な状況は分かっていない。県教委が同社に詳細な調査と報告を求めている。

県立学校の生徒らは学校の紹介で同社のアプリを使用している。一部の学校では授業でも活用している。漏えいした可能性がある情報は、生徒や教員らがタブレット端末を使ってアプリに登録していた。

県教委は19日に同社から報告を受けた。「直ちにアプリの使用を中止するわけではないが、同社からの報告を踏まえて対応を検討する」と説明。「現段階で漏えいによる被害は確認されていない」としている。

川端賢一学校防災推進監は記者会見で「不審なメールが届いた場合は、開かずに学校に連絡するよう生徒に周知した」と説明。「同社には安心してアプリを使えるように対応するよう求めた」と述べた。

問題をめぐっては、同社が18日、オンライン学習アプリ「クラスパッドドットネット」に不正アクセスがあり、国内外の利用者らの個人情報12万6970件が漏えいしたと発表していた。