行政実務経験者を募集 三重県「Uターン就職」促進 知事会見

【定例記者会見で、行政実務経験者の募集を始めたと発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は19日の定例記者会見で、都道府県などでの行政実務経験者を対象とした職員の募集を始めたと発表した。「Uターン就職」の促進などを目的に初めて実施。全国では5県目、東海3県では愛知に続いて2県目となる。

県によると、募集するのは国や都道府県、政令指定都市で大卒程度の採用試験に合格し、5年以上の実務経験がある人。来年4月1日時点で42歳以下の人が対象。任期付職員や非常勤職員は含まない。

記述式の試験や面接、適性検査で選考する。試験のテーマは「これまでの職務経験で培った能力を県職員としてどう仕事に生かし、活躍できるか」など。行政と総合土木で「若干名」を採用する。

県職員の中途採用は民間経験者を対象に本年度から実施しているが、行政実務経験者を対象に実施するのは初めて。30代後半から40代前半までが少ない県職員の年齢構成を平準化させる狙いもある。

一見知事は会見で、県を「中途採用促進県」とアピール。「卒業生に県内にとどまってもらうことも重要だが、県に帰ってくる人に広く声をかけたい。(中途採用によって)組織力を強化したい」と語った。

その上で、県庁で働く魅力について「県民のために働けるメリットがある。押しも押されもせぬ立派なシンクタンクで働ける」と強調。「三重は自然豊かで食べ物もおいしい。何より人が優しい」と語った。

政令指定都市ではない市や町の職員を対象にしなかった理由については「まずは県庁と同じぐらいの行政範囲で働いた人を採用したい」と説明。「今後、募集の範囲を広げることもあると思う」と語った。

県のホームページにあるフォームを通じて11月20日正午までに申し込む。試験日は11月26日。合否は12月中旬に通知する予定。問い合わせは人事課=電話059(224)2103=へ。