2023年10月6日(金)

▼いつもの教え子へのわいせつ行為や交通事故などの不祥事とは違うらしい。県教委は、修学奨学金返済の連帯保証人に宛てた催告状を別の11人に送付したという。悪質ばかりでなく、普通にケアレスミスする教職員もいるということだろう

▼県でも同日、第二種電気工事士の免状交付申請書類や試験結果の通知書を紛失したと発表した。一週間前には、県聴覚障害者支援センターがパソコンへの不正アクセスを許し、利用者ら1212人の個人情報が流出した可能性があり、先月25日には、新型コロナウイルス感染症の病床確保に関する補助金の公文書を紛失した。8月には、県立総合医療センターが患者9人に薬を誤処方した

▼どこで何が起きているのか。こう書いているだけでも頭がくらくらしてくるが「どこかに紛れ込んでいる」「流出はない」「被害は出ていない」など根拠の乏しい妙な自信を強調。再発防止に努めると言ったそばから次のミスが出てくる

▼公文書の誤廃棄は3月に紀南福祉事務所でも起きて、飲酒運転を含む3人が懲戒処分を受けた。この間、議会承認をスルーした看護大の授業料値上げや文化の職務権限を県教委から知事に移す特例条例を手抜きして文化振興条例案を出すなどの行政の中枢に関わるミスも続いている

▼前県政の時、あまりに頻発する職員の不祥事に鈴木英敬前知事が腹に据えかね「舐められているのか」と語ったことがある。当時に比べ個人の武勇伝などはなくなったが、外郭団体など、周辺に広く拡散した感がある。2年の折り返し点を経て、一見勝之知事は何思う。