2023年9月27日(水)

▼誤って廃棄したのか、証拠隠滅か―というのは半ば冗談だが、半ば本気に疑いたくなる要素が、コロナ関連補助金の公文書紛失にはある。紛失を疑うのはいいが、なぜ「個人情報の流出はない」と断定できるのか。サスペンスドラマなら、所在を知っているからというのが定番の落ちだ

▼コロナ関連補助金には、県のちぐはぐな行政が散見される。感染防止設備の施工が申請と異なるとして伊勢の旅館を告訴し「詳細なチェックを徹底する。偽りや不正には厳正な態度で臨む」と述べたが、その後の態度には見られない。ばかりか、会計検査院からの市町への指導が相次いだとしながら実態の説明はなしだ

▼コロナ交付金の不正受給は最近も続き、県でも2件、立て続けに逮捕されたが、いずれも情報は中小企業庁から警察へ。市町だけでなく、不正受給は警察官、国税OB、印刷局職員、報道関係者などあらゆる階層に及ぶ。県も身内をかばう必要でも出てきたか。もっとも、県の書類管理のずさんさは最高裁に引けを取らない

▼とこわか国体の開催で、昭和50年の三重国体の関係書類一切が廃棄されていた。全国豊かな海づくり大会が2年後、41年ぶりに県で開催されるが、また一から取り組むことになるか

▼県の指針は、紛失公文書の調査に時間を要する場合は速やかに公表を求めている。が、部内で情報共有されたのは約2カ月後。「公文書の管理に対する認識が甘かった」と担当課長。というより指針の解釈が間違っていた。昔に比べて信用が急落する一途の県職員が、あらぬ疑いをかけられぬためにある。