コロナ関連補助金の公文書紛失、医療機関役員の個人情報 三重県「流出ない」

【記者会見で公文書の紛失を発表する松本担当課長=県庁で】

三重県は25日、新型コロナウイルス感染症の病床確保に関する補助金の公文書を紛失したと発表した。補助金を申請した医療機関の役員15人の氏名や生年月日などが記載されていた。県は誤って廃棄したとみて「個人情報の流出はない」としている。

県によると、紛失したのは病床を確保した医療機関に交付する補助金の申請書や起案書など14枚。三重中央医療センター(津市)を運営する国立病院機構の役員15人の氏名や生年月日、性別を記載していた。

医療保健部の職員が5月19日、補助金の支払い漏れがないかを確認したことをきっかけに紛失が発覚。業務を担当した部署の書類を保管するロッカーやファイルなどを探したが、見つからなかった。

紛失した書類は昨年9月から順次、作成した。補助金を振り込む手続きをした今年3月下旬以降に紛失したとみられる。公文書管理条例の規程に基づき、令和9年度末までの保管が義務付けられていた。

医療保健部の松本真人・医療体制整備・調整プロジェクトチーム担当課長は記者会見で「県への信用を失墜した」と陳謝。「外部に持ち出してはいないと考えられる。誤って廃棄した可能性が高い」と述べた。

一方、県が3月に策定した指針は、紛失した公文書などの調査に時間を要する場合は速やかに公表するよう定めている。チームが医療保健総務課に連絡したのは、紛失が発覚してから約2カ月後だった。

松本担当課長は紛失の発覚当初に事案を公表していなかった理由について「誤って別のファイルに閉じたのだろうと考えていた」と説明。「公文書の管理に対する認識が甘かった」と述べた。