鈴鹿馬子唄を学び楽しむ 亀山市立図書館でイベント 紙芝居とクイズ

【正調鈴鹿馬子唄を歌う保存会の皆さん=亀山市御幸町の市立図書館で】

【亀山】三重県の亀山市立図書館と市芸術文化協会所属の正調鈴鹿馬子(まご)唄保存会(井戸本吉紀会長、18人)は16日、同市御幸町の同館文化情報プラザで、イベント「紙芝居とクイズで正調鈴鹿馬子唄を愉しもう!」を開催した。子ども連れの親子ら計30人が同馬子唄について学び、楽しんだ。

市指定無形民俗文化財の同馬子唄は江戸時代、東海道の中でも箱根峠に次ぐ難所といわれた、鈴鹿峠を往来する人たちの荷物を馬に乗せ、峠越えをした時に馬子たちが歌ったといわれる仕事唄。昭和56年、馬子唄を伝承するため保存会が設立され、イベントなどで歌を披露している。

この日は、父が亡くなった後、病気がちの母親を助けるため、6歳から鈴鹿峠で馬子をしていた、親孝行息子「万吉」の物語を、保存会員が作成した紙芝居「孝子(こうし)万吉のお話」の披露と、鈴鹿峠麓の坂下宿は、東海道五十三次何番目の宿場町かなど当てる3択クイズ3問もあった。

また、同保存会員13人が鈴の音に合わせ、そろいの法被姿で同馬子唄を披露した。

井戸本会長(48)は「仕事歌として歌われてきた馬子唄を多くの人に知ってもらい、伝承していくことが保存会の役目」と話していた。