2校舎間で交流へ 木本と紀南高の統合で、三重県教育長会見

福永和伸三重県教育長は4日の定例記者会見で、紀南地域の2校を統合して令和7年4月に開校する三重県立高校の概要案を発表した。2つの校舎に分かれた生徒らが交流できるよう、校舎間を移動するバスを運行する。

県教委によると、新校は木本高(熊野市木本町)と紀南高(御浜町阿田和)を統合して設置。両校の校舎を引き続き使用する。全日制は普通科の3学級と総合学科の2学級。定時制は普通科の1学級を設ける。

目指す学校像は「持続可能な社会の一員として、ふるさとを想い、未来に希望を持って幸福を実現する人材を地域とともに育てる開かれた学校」。育む資質や能力には「自立」「共生」「創造」の3点を掲げた。

木本、紀南両高の校長をトップとするワーキング会議が、市町などで構成する「地域協議会」への聞き取りや地域住民から募った意見を基に学校像などを取りまとめた。校名は公募などを経て決まる見通し。

福永教育長は「木本、紀南両高では総合学科やコミュニティースクールなどの先駆的な取り組みをしてきた。両校が一体となって学びを充実させ、生徒に多様な選択肢を提供できるようにしたい」と述べた。