四日市大と皇學館大が勝ち点 三重学生野球秋季リーグ

【四日市大―鈴鹿大 八回表1死二塁、四日市大5番児玉が左前に適時打を放つ=ダイムスタジアム伊勢で】

(第1週・ダイムスタジアム伊勢)三重学生野球リーグの秋季リーグ戦(伊勢新聞社後援)は第1週第2日の3日、鈴鹿大―四日市大、近大高専―皇學館大の各2回戦があり、四日市大と皇學館大が2連勝して、それぞれ勝ち点1を挙げた。

四日市大は鈴鹿大との3時間を超える乱打戦を16―7で制した。6―7の1点ビハインドの八回、1死満塁から敵失で逆転に成功すると4番鍛治園健人(3年・愛知啓成)、5番児玉凌太(3年・鳥取城北)の適時打などで突き放した。

皇學館大はチーム21安打で近大高専に18―1の五回コールド勝ち。五回の右越適時二塁打などで4打点を記録した3番井田翔斗(4年・津商)は前日から7打数連続安打を継続。4投手で1失点継投し、最終五回は今年5月の東海地区大学春季選手権優秀選手の佐野瑠勇(3年・神戸)が三者凡退に抑えた。

児玉が今季初安打 四日市大、乱打戦制す

○…鈴鹿大との3時間32分に及ぶ乱打戦を制した四日市大。6―7で迎えた八回、敵失で逆転に成功すると、3年生の5番児玉の適時打で差を広げた。1死二塁の場面で鈴鹿4番手原の投じた8球目の「低めのスライダー」を片手一本で左へ運び、二走の鍛治園主将を返した。

○…今年春まで9番。好調な打撃を買われて今季クリーンナップに抜てきされたが2日の開幕戦から9打席連続無安打で「全然ダメ」。八回打席に入る前には黒田監督から「いい加減に打てよ」のげきも飛んだという。

○…試合後、仲間と「個人ではなくチームで戦っている。自分のヒットが出なくても守備でカバーできるよう前を向いてやっていく」ことを確認したと殊勝に話したが、待望の今季初安打には「安心しました」と笑みもこぼれた。

3年生右腕佐野が公式戦自己最速140キロ 皇學館大が大勝

○…近大高専から17点の大量リードを奪った五回裏に皇學館大の3年生右腕佐野が登板。公式戦では自己最速となる140キロの直球を中心に三者凡退に抑え、試合を締めた。昨年7月、岡山遠征で139キロをマークしてからメジャーリーガーも採り入れる重さの異なるボールを使ったトレーニングなどで球速を上げる練習を続けてきたという。

【皇學館大―近大高専 五回に登板し最速の140キロを記録した皇學館大・佐野=ダイムスタジアム伊勢で】

○…巧みな投球術で皇學館大の先発陣の柱を担ってきたが、今後は「まっすぐでファウルを打たせる投球も」。最後の打者も139キロで見逃し三振に仕留めて「今日は1イニングだけの投球だったが、先発して七回くらいまで、この力感で投げ続けられる体力作りをしていきたい」とさらなる成長を誓った。