南海トラフ地震を想定、鳥羽署員100人訓練 救助や検視の手順など確認 三重

【地震による落石を受けた車に取り残された人(人形)を救助する訓練に取り組む署員ら=鳥羽署で】

【鳥羽】三重県警鳥羽署で31日、南海トラフ地震を想定した防災訓練があった。参加した署員約100人が万が一に備え、救助や検視の手順、災害対策用資機材の使用法などを確認した。

同署では、大規模災害発生時の対処能力向上を目的に、防災の日(9月1日)に合わせて毎年、防災訓練を実施している。

この日は、午前7時半に南勢・東紀州で震度7の地震が発生したと想定。地震による落石を受けた車に取り残された人を救助する訓練が行われた。署員らは機動隊員らの指導の下、車の窓ガラスが飛び散らないように養生テープを貼ってから、専用の器具で窓ガラスを割って車内に入り、毛布で要救助者(人形)の首を固定して車外に救出した。

検視訓練では、県警捜査一課の検視官らが遺体受け付けや検視、身元確認など手順を説明。信号機が機能しない時に交通誘導する手信号訓練もあり、署員らは真剣な表情で取り組んでいた。

谷川智紀警備課長は「今後も災害時に必要となる訓練を継続して行っていきたい」と話した。