2023年8月28日(月)

▼JR関西線の利用促進を目的に県が無料配布する百人分の交通系ICカードに、申し込んだのは五人だけだった。調査にも何もなりやしないと、条件を見直して募集の期間を延長した

▼9月末までの利用期間を12月末までに、1万円のチャージ金額に5千円コースも追加―など利用条件を変更し、県交通政策課は「周知が不足していたかもしれない。周知に努める」。物価高騰支援策として昨年末発行した「みえ生活衛生サービスクーポン」も、68万セット用意し申し込みは半数程度。担当は県医療保健部で「周知が足りなかった」。部署は変われど釈明は変わらずか

▼新型コロナの観光地支援で旅行費用を割り引く「みえ得トラベルクーポン」は好調だった。「周知不足」を丸ごと信じるわけにもいかないが、たとえば「みえ生活衛生サービス」の方は、使用店舗を最大で3500店と想定したが、実際は約半数だった。利用期限が2月28日なのにクーポンが届いたのは1月上旬

▼サービス内容は理美容室、クリーニング店、公衆浴場などで、最大半額割引。「月に何度も利用することはありませんね」と購入者が苦笑いしていたが、対象店と明示されているのに、行っても準備中だったとも。予算を未消化分は翌年に繰り越し、別の施策を考えるという。かつて不執行費は議会から調査不足を厳しく追及されたが、最近は緩やかになったか

▼交通系ICカードの不人気後に県が沿線企業を聞き取りしたら、利用期間の短さとともに駅からの移動手段がないことを指摘されたという。おざなりは募集だけではない。