現状DI値は6期連続改善 鈴鹿の中小企業、上期景況調査結果

【鈴鹿】三重県鈴鹿市の鈴鹿商工会議所中小企業相談所はこのほど、令和5年上期(1―6月)の市の景気動向調査結果について「現状DI値は6期連続改善を示すも、今後の見通しに不安の声」とまとめた。

調査は市内の会員企業1100社を対象に実施し、292社から回答があった。回答率は26・5%。

景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた現状DI値は、前期調査(7―12月)より17・9ポイント改善。マイナス15・4ポイントで、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた令和2年の調査以降、6期連続で改善した。

また、今後の景気見通しを示すDI値はマイナス23・9ポイントで前期より17・0ポイント改善しており、同所は「新型コロナウイルス感染症に伴うマイナス影響は、少しずつ薄らいでいる」と推測する。

一方、見通しDI値のマイナス23・9ポイントと、現状DI値のマイナス15・4ポイントを比較すると8・5ポイント悪化することから、同所は「同感染症の影響だけでなく、ロシアのウクライナ侵攻による原材料の値上げで業績の予測が困難な中で、コロナ禍での借り入れ返済が始まるなど、地域経済への影響は避けられない」との見方を示し、業況悪化を懸念した。