大型トラック待機場整備を 鈴鹿商議所が市に要望書 2024年問題

【末松市長に要望書を手渡す田中会頭(中央)と寺川運輸通信部会長(右)=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】物流業界の「2024年問題」などを見据え、三重県鈴鹿市の鈴鹿商工会議所(田中彩子会頭)は18日、市内の幹線道路に大型トラックなどの待機場所として、道の駅や公共設置のトラックステーションの整備などを求める要望書を市に提出した。

要望書では「製造業への納入は荷主から納入時間が細かく指定されているが、市内には納入待ちの待機場がないため、やむを得ず違法駐車や迷惑駐車をしている」と現状を説明。トラック待機場の設置のほか、燃料価格上昇や働き方改革に伴う物流業界への支援など、計4項目を求めている。

田中会頭と寺川正浩運輸通信部会長が市役所を訪れ、「積極的な取り組みをお願いしたい」「少しでも安心して駐車できるスペースを確保してほしい」と話して、末松則子市長に要望書を手渡した。

末松市長は「重要な課題ということは認識しているので、しっかりと取り組みを進める」と答え、道の駅などの整備については「地域や国、企業と話し合いながらスタートさせていきたい」と述べた。

併せて、同様の内容の陳情書を同市議会にも提出。陳情書を受け取った山中智博議長は「議会としてできることを精いっぱい支援していく」と語った。

2024年問題は、働き方改革により、トラック運転手の労働時間に上限が課せられることで生じる問題の総称。運転手が不足し、荷物が運べなくなる懸念が出ている。