女児への対応を児相が説明 津暴行死事件 検証委2回目会合

【会合後の記者会見で、検証の見通しを語る佐々木委員長=津市栄町1丁目で】

津市で母親(42)から暴行を受けた三女=当時(4つ)=が死亡した事件を受け、三重県の検証委員会は4日、県勤労者福祉会館(津市栄町1丁目)で2回目の会合を開き、事案の経緯などについて説明を受けた。

会合は非公開で、午前10時半ごろから約4時間にわたって開催。三女が生後間もなく一時保護されて以降の経緯や中勢児童相談所による当時の対応について、中勢児相の山添欽也所長から説明を受けた。

9月8日の次回会合で聞き取りの対象者を検討する予定。事案に対応した関係機関や母子の関係者らへの聞き取りを想定しているとみられる。早ければ次回会合で聞き取りを始める可能性もあるという。

佐々木光明委員長は会合後の記者会見で「女児を救えるチャンスは無かったのか、母親の不安を解消できなかったのかという観点で検証している。論点を整理し、今後の方向性を検討したい」と述べた。

AIを使った県の児童虐待対応支援システムを検証するかどうかについて、佐々木委員長は「未確定」としつつ「どのように使われているのか分からない。運用の状況や使い方を確認したい」と語った。

検証委は弁護士や精神科医ら5人で構成。児相などによる当時の対応を検証することを目的として、県が設置した。月1回のペースで開き、半年から1年ほどをかけて再発防止に向けた提言をまとめる。